

■第3回 IT産業界について
有限会社B・Pサポート 代表取締役
ITコーディネータ 田 坂 和 大
最近、マスコミ市場に大きく取り上げられるIT企業、"楽天""ライブドア""ソフトバンク"など、その他にも注目を集めているIT企業は山ほどあります。
先日、ある中小企業の経営者との話で、「おたくの会社はいいでしょ、そのうちJリーグでも買収するじゃないの?」なんて冗談半分の会話がありました、その時は私も「そうですね、いつか出来ればいいですね。」なんて、こっちも冗談で答えていました。ところが、その後に、当社のユーザー様を集めた懇親会での挨拶で、別の中小企業経営者の方から、「ひとつ質問があるのだが、SiUが球団を持つのはいつだい?」なんて言う一幕がありました。(全員笑っていました。)
我々からすると実際そんな事、絶対ありえないし、ましてそんなお金があるなら、社員からは、もっと給料あげろ!なんて声が出るでしょう。
私が所属している企業を含め、殆どのIT企業と言われるソフトウェア業は、非常に地味な仕事です、企業の各々の事情に即したソフトウェア開発を夜遅くまで行い、場合によっては徹夜までしてこつこつと作り、ユーザー納品してからも様々なバグや不具合を改修していく、と言った具合で世間が持っている印象からはかけ離れた状況でないでしょうか。(勿論、現実を理解して頂いている企業経営者もたくさんおられます。)
ところが、世間の人達のイメージからは、今話題になっている"楽天"や"ライブドア"と言った"IT技術を活用したサービス業"と全く同じ土俵で捉えている様な気がします。我々の様なソフトウェア業社からすると、業種としては全く違う感覚です、技術的なある一部分を活用する事に違いは無いのですが、サービスを提供していく対象や、製品自体には相当な違いがあります。
例えて言うなら、流通業界で建設用資材をゼネコン業者に卸している建材卸売業者と、コンビニエンスストアの小売業者を一緒にしている様なものです。一般的に建材卸業者とコンビニを同じ業種で捉えて考える事は普通ではありえない事でしょう。
流通業界は歴史も長いので商品郡による分類化がある程度されています。(食品・建材・医薬品・雑貨・家具等々)ところが、IT業界の場合一色単に捉えられるケースが非常に多い、歴史が浅い事も影響しているのでしょうが、ソフトウェア業が業種として本格化したのが1970年以降と言われています。誰が言い出したのか分かりませんが、2007年問題というのが最近言われています。これは1970年にソフトウェア開発が始まり当時の技術者達が2007年に大量の定年退職者を迎える事になります。当時の技術者が作ったソフトウェアが未だに大量に動いている(大企業が殆ど)そうで、そのソフトウェアをメンテナンス出来る人間がいなくなる事で、システム障害発生に対処出来なくなる、と言った事が言われています。
現実的にその様なベテランの技術者が居ないと対応出来ないと言うのも、ソフトウェア自体が技術者の頭の中に蓄積されているノウハウが大半を占めている事が、この様な問題が叫ばれることになっていると思います。
そう考えるとIT産業の歴史は極めて浅く、業種としての成熟度もまだまだ低いと言えるでしょう。特に技術進化のスピードは他の業種とは比べものにならないくらいのレベルで進化しています、そうした事が2007年問題の一要因になっていると思います。
しかし、その影で"楽天"や"ライブドア"など超急成長している企業も多数いるわけですから、まだまだ成長著しい業界と言っていいでしょう。
世間一般から見られるIT産業界のイメージは、星の数ほどあるIT産業界のごく一部分の企業イメージが強烈な為、IT企業に従事している数多くの従業員達とのギャップを引き起こしているのでしょう。
そうした環境下で我々ITコーディネーターとしての役目を冷静に考えると、山ほどある。ITの技術はもとより、様々な業種・業界知識、経営的な観点や視点、様々な事例の情報収集、人脈の拡大など、そう言った知識・情報・人脈をフルに活かして企業のパフォーマンスを最大化する事が、真のITコーディネーターと私自身思っております。
なかなか難しい事ではあります、しかしITコーディネーター同士の人的ネットワークにより、様々な専門知識を集結する事で自分だけでは不可能な事も、人脈を活用した情報収集と協調活動を行う事で、非常に大きな力になる。そう言った活動を積み重ねることで、ITコディネーターの知名度の向上と共に、ITコーディネーターのスキル向上に繋がっていくと思います。
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